予算特別委員会(経済観光局 第3分科会)2023年3月3日
経済観光局への質疑は、以下3点質疑させていただきました。
1.市場・商店街の振興について
2.ナルトビエイの生態調査による神戸近海の状況把握について
3.若手料理人を対象としたキャリアアップにつながる表彰制度の創設について
質疑動画は、こちらです。
http://www.kensakusystem.jp/kobeshikai-committee/video/R05/R050303-33-9.html
- 市場商店街の振興について
【平野】
市場・商店街は早朝仕入れなどもあり、夕方には店舗が閉まっている。市民の皆様もそれが当たり前と認識をされている。共働きも多く、平日の夕方は近くのスーパーの惣菜売り場に人が流れている。
そこで私が昨年の交通局に対する決算特別委員会にて、市場・商店街の活性化の一つとして地下鉄のにぎわい作り、乗降客数の増加、付帯収入の増加の観点から地下鉄の地下の駅の改札前スペースを有効活用すべきだと質疑。
今まで消防法の問題でかなり消極的な交通局が、やっと扉を開いていただいた。
そして、今年の1月に地下鉄山手線の湊川公園駅西口改札でモデルケースとして、東山町にあるマルシン市場が出店し、時間は夕方の16時から19時で市場・商店街が閉まってしまう時間をターゲットとして出張販売するマルシンマルシェを実施。幅広いお客様がこられ大盛況でした。ただ今回は国のGoTo商店街の支援を受けて実現できた。
駅ナカ、駅前の通行量の多い場所でこういう取り組みを実施することにより、市場・商店街の魅力発信にも繋がり、土日に来店購入にも実際に繋がっている。
このような取り組みを神戸市内でも展開できるように支援すべきではないか。また、今回の取り組みをどのように評価されてるのか
【大畑経済観光局長】
共働きの世帯が増える中、市場・商店街の営業時間が若い世代のライフスタイルと、やはりマッチしてない課題もあり、これまでも他の市場でもその夜の共同販売,何かできないかなという検討もされたけどなかなか実現しなかったという経緯がございます。
そういった中で、平野委員のご尽力もあり、マルシン市場がマルシンマルシェin湊川公園駅の画期的な取り組みを実施された。私も実際にお伺いしました、非常に駅ということで、非常に多くの方々が連日ご利用いただいてますとお店の方も言われていましたし、非常に市場の良質な食材、惣菜を、これまでなかなか知っていただく機会がない皆さんにそれをPRできたとおっしゃってました。非常に効果的な事業であったと思っています。
また特に市場の皆様の売る時のコミュニケーションもとても良く、普通にただ単に黙って買い物するのではなく、いろんな会話をしながら販売していくことが共感されると、先ほど言われたようなその土日に、また買いに行っていく流れで効果が出ているのではないかと思っています。
この取り組みを市内の他のエリアに当然広げていけばいいと思っており、神戸市としての支援も、今、地域商業活性化支援補助の事業を持っているが、マルシェのようなイベントも補助対象に一応なっている。我々といたしましても、この広がりを見せていく中でしっかりとそれが後押しできるように取り組んでまいりたい。
【平野】
実際にマルシンマルシェで出店した16店舗、全ての皆様がもう一度やりたいと考えておられます。私も駅と地域を繋いでいきたいと思っております。地下鉄の地下駅は、賑わいがなく、単なる通過点になっているので、ここは繋げていきたい。今回は需要獲得、駅前のにぎわい作り、購入していただいて市場の味を体験いただき週末に実店舗に呼び込む目的が実現できたと思ってます。
ただ、今回、来店者数、購入人数、時間帯、実際に週末に来ていただいた実店舗への誘客の数は全く計測できていない。
神戸市としてこのマルシン市場のような事業を情報・ノウハウを蓄積し、他の市場・商店街も出店しやすいような状況ではないと考えます。今後その他の市場商店街が安心して出店できるようにビジネスモデルのパッケージとして事業構築することが必要だと思っています。
例えば曜日時間帯ごとの来店者数や購入の商品、販売数の連動性、購入の傾向、実店舗への誘客の実数字を把握できれば、他の市場商店街さんもチャレンジする壁が低くなるのではないか。
またより戦略的な事業展開も可能だと思いますが、経済観光局の直接的な支援のみならず、このデータ蓄積などの数字の提供を企画調整局や企画調整局のスマートシティの部門やその関連企業、さらには交通局とも連携して、参入しやすい仕組みを実施していただく必要があるのではないかと思いますがいかがでしょうか。
【古泉経済観光局商業流通部長】
商売をするにあたり様々なデータを収集分析し活用していくことは非常に重要。そういった動きが民間企業でもある。残念ながらデータ収集ができていなく、具体的なその状況効果がわからない状況です。
全市的な展開を進めるにあたってはそういうことが必要だ、どういった方法で購入者属性、実施店舗の誘客数を取っていくかは課題である。IT技術を使うのは、非常にいいが、コストの問題もあり、まずマルシン市場だけでやっていくっていうのはなかなか難しいと思ってます。
そういった中で例えば市場ですから、神戸市小売市場連合会と連携しながら、取り組むことも考えることが必要だ、民間企業のスタートアップや様々な技術を持ってる企業もありますので、企画調整局のスマートシティ部門、新産業課と連携しながらどういったことができるのか話しながら進めていきたい。
マルシン市場は今度は4月に実施したいと聞いており、さすがに4月の実施にあたっては、すぐやるのは難しいが、5年度の実施の中に、そのデータ収集分析が進むように市としても市場と一緒になって取り組んでいきたい。
【平野】
確かに厳しいのは十分に私も認識しています。例えば、来店土日にマルシン市場さんに来られた実数を調べる場合は、簡単なのは、駅前で販売したときにクーポンを配って市場にこられたら割引が一番わかりやすいが、マルシン市場の皆様は割引を使いたくない。味で勝負されています。だからこそICTの技術を使っていく必要があると思っています。
企画調整局にさんざんいろいろ調整をかけあったがタイムリーにうまくいく状況ではなく、例えば、BE スマート神戸で新しい技術で様々な実証実験をしていますが、こういうタイムリーなニーズの時にニーズとシーズが組み合わせるような仕掛け仕組みが出来上がっていないのはすごくジレンマだ。
本当はそういった形で少し予算だけ残しておいて、このニーズがあったあったときにこのシーズと組み合わせることによってこのタイムリーに、数字を確認取れて次のステップに繋げれというふうに思っています。企画調整局ともいろいろ議論し、背景は認識はいただいたが、やっぱりこれは経済観光局だけじゃなく横断的にこういった事象をうまく連携できて、次の展開に続けるようにお願いしたい。
マルシン市場さんも1月に実施した日別の売上額だとか、そういった情報を活用していただいてもいいとおっしゃっておられます。やはり他の市場・商店街にも、他の駅などで出店いただいて賑わいを作っていただきたいと思っておりますので、ぜひ活用いただきたい。
2 .ナルトビエイの生態調査による神戸の近海の状況把握について
【平野】
ナルトビエイは、海が温かくなってきましたら、神戸の海にもきますが、去年の夏から秋にかけてマスコミにも取り上げられ、環境対策やアサリの育成授業を実施している兵庫運河にナルトビエイの進入が増えていると報道がされました。
兵庫運河には、いろんな生物が増えてきている状態ですが、兵庫運河に入り込んできていることは、神戸の近海の状況がどうなっているのか、要するに二枚貝を食べますので、外来種の二枚貝を食べているならよいが、神戸近海に二枚貝がいなくて兵庫運河まで入ってきてるということも懸念されます。
またタコも二枚貝をお食べますので、神戸の近海のタコの減少も関連していることも想定されます。ナルトビエイが実際何を食べてるのか調査する必要もあるのではないか。そして、神戸の近海に住むその生物、海中の状況を知るに一歩になるのではないか
経済観光局として神戸港の捕獲されたナルトビエイを捕獲位置の情報を把握するとともにナルトビエイのお腹をを捌いて何を食べてるかを水産体験学習、栽培漁業センターと連携をし、学生さん含めてイベント的な形でもいいのかもしれないが調査する必要があるのではないか
【安岡担当局長】
ナルトビエイは、食用などに不向きなので漁獲されていません。神戸市における生息数は実際のところ今のところわかっていません。神戸市沿岸、兵庫運河でもナルトビエイは確認されており、アサリの食害を防ぐために漁業者にはネットを張った対策を実施し、現状漁業者からは直接的な被害はないと聞いております。
ただ、生態を調べるのは非常に有効と思います。ただナルトビエイの広い範囲で回遊するため、神戸沿岸部だけで調査は難しいかと思ってございますので、国や県によります広域的な調査につき、早速相談して参りたい。
またナルトビエイには直接的な被害はないが生態系の崩れを解明する手がかりにはなるかも知れないと思いますので、ナルトビエイの状況を確認し、環境局と連携し体験学習、環境学習、私もまずは捕まえたナルトビエイのお腹を見て、どんなものか、どういったものが活用できるかをあわせて研究してまいりたい。
【平野】
確かに国や県と連携とお話ですが、漁業者でも漁をしてると、ナルトビエイが引っかかってきます。でも、食用にも適さないことからすぐに海に放流されます。
これを例えば1匹いくらという形で期間などを決めて、経済観光局が買い取ることにより、ナルトビエイの調査は、神戸の中だけでも調べることができると思います。国と県とで広範囲で調査する必要はあると思いますが神戸としてどうなってるのかを見ていく必要があると思います。
マスコミもなぜあれだけ兵庫運河にスポットライトを浴びせたのかは、神戸は、国際港湾というイメージが強すぎるからと思ってます。今、神戸空港沖でシラスが取れます。神戸で水揚げ、明石で水揚げ、淡路で水揚げ。同じ漁場なのにそれぞれ価値が違ってきてる。これは、全部皆さんイメージになってしまってる。神戸は豊かな海だというところをPRをし地産地消に繋げていかないといけないと思います。
今、“神戸夜明けのしらす“をブランド化しようとしている。神戸空港も国際化していき、いろいろな方が来られると思いますので地産地消にも繋げていきたいと思っています。是非とも引き続きお願いしたい。
3. 若手料理人を対象としたキャリアアップに繋がる表彰制度の創設について
【平野】
今の神戸市内では優れた多くの若手料理人が活躍されているがその活躍を称える表彰制度が神戸市にはございません。若手料理人が様々な現場で活躍し有名店などで、採用されるためには、例えば表彰による資格、格付け対外的には大きな目安となると思いますが、市長から表彰されることでモチベーションも高まりステップアップに繋がると思います。日頃から技を磨くことで、食都神戸の知名度が上がりインバウンド効果にも期待ができると思います。神戸市には優れた職人を神戸マイスター制度で認定する制度がございますけども、格式が高く、認定の多くは経験年数の長い方でございます。こちらは素晴らしい制度で、維持いただきたいが、ただ若い方を引き上げるにはそれだけでは厳しいと思います。若手料理人を育て神戸の飲食業界全体的に盛り上げ、様々な食をPRしていただき、合わせて地産地消で、味を提供するのは、最後は料理人と思いますので、神戸空港国際化時に多くの方がお越しになり、神戸の夜を楽しんで食事をし泊まっていただきたい。そのために食の流通を大きく動かし、市内消費を促進させ、最終的には中央市場の活性化にも繋げていきたい。若手料理人の履歴書にも記載できるような新しいキャリアアップに繋がる表彰制度を創設すべきだと思いますがいかがでしょうか。
【瀬合副局長】
マイスター制度については、経験年数の長い方が選ばれる傾向がございます。新たな若手料理人を表彰する制度の創設はどうかということについて
結論から申し上げますと、今、経済観光局でも同じような観点で、料理に限らず、時代の神戸経済を担うチャレンジ精神あふれる活動家、この方々の表彰をする制度を、今検討を進めています。料理の世界でチャレンジをしようとされてる方についても、スポットを当てることは大変意義があることだと理解をしているので、この制度の詳細今検討中でございます。格式ばった表彰式より、発信力のあるそういう制度にしたいと思っており、詳細が固まりましたら、ご報告をさせていただきたい。
【平野】
ありがとうございます。料理人だけではなくて幅広い形で制度を作っていただくっていうのは大変素晴らしいことだと思います。
私は最初、料理人からというのは、神戸空港が国際化することももあり、今、神戸市は様々な取り組みで神戸に滞在していただくための政策を数多く出している。そのためには、神戸で食事をして泊まっていただくのが必要だと思い、そのために本件質疑させていただきました。
幅広い形で育成いただけるのは、大きなメリット。是非とも若い方の引上げていただく形に繋げていただければと思います。引継ぎどうぞよろしくお願いいたします。