医療産業都市について
医療産業都市の市民に対する還元、そしてさらに魅力をさらに高めるための施策、海外展開など
医療産業都市の価値を高めるために代表質疑と局別審査にて質疑
(代表質疑 9月20日 第一分科会 企画調整局 局別審査 9月26日)
【平野達司】
産業化の促進、市民に対して具体的かつ十分な効果を還元することができるようどのように施策を展開していくのか?
【今西副市長】
神戸医療産業都市は、進出企業が360を超え、1万2,700名の雇用者数、そして、1,562億円の経済効果と69億円の税収効果を生み出しておりまして、クラスターとしては一定の成果。
神戸が優位性を備える分野の再生細胞医療、遺伝子治療や医療機器開発、バイオものづくりなどに対する支援を重点的に展開をしく。今後の成長分野は、医療との親和性が高く、多様な分野・領域との融合・連携が期待されるAIやシミュレーション、ロボティクスなどに対し、事業化や社会実装に向けた取組を積極的に展開し、人材や企業の集積と育成が活発に展開されることが重要。企業間のマッチングやサポート機能強化に取り組んでまいりたい。
中でも、スタートアップの支援につきましては、アクセラレーションプログラムの提供や海外展開支援、ベンチャーキャピタルとのネットワークの形成など、体系的、重層的に施策を展開し、神戸医療産業都市が市民に対して具体的な効果還元が得られるものへ、産業化の促進をはじめ将来像の報告書で描かれた姿の実現に向けて、全力で施策事業を展開する。
【平野達司】
神戸空港の国際化に伴い、アジアの中でも成長著しいのシンガポール、インドネシアにおいてバイオコミュニティーの形成が活発な地域があります。その場所をターゲットとしてスタートアップの企業が海外進出など重点的に取り組んでいただく必要があるのではないか?
【今西副市長】
大変重要な視点、神戸空港の国際化も契機に、アジア圏を中心としたライフサイエンスがより活発になる。神戸医療産業都市にあるスタートアップが海外進出、特に有望なシンガポール、インドネシアも含めて大変有望な市場があり、進出促進、スタートアップが誘致できるように積極的に取り組む。
【平野達司】
医療産業都市の進出企業、研究機関、大学病院等の取組を若年層に対しての訴求力ある広報活動を重点的に展開すべきではないか。
【西川企画調整局局長】
六甲アイランド高等学校や、市立高専の生徒を対象にベーリンガーインゲルハイム社の研究施設を用いた特別授業も実施、生徒からは、進学や就職など自身の将来のキャリアを考えるに当たって大変有意義な経験ができたと高い評価。昨年度の特別事業では、参加者の9割を超える方々から、ライフサイエンス関連の業界で働いてみたい声も寄せられている、この取組は訴求力の高い広報としての好事例。
神戸医療産業都市には、様々な多様な領域の我が国トップの人材、企業が集積、活躍をしている、児童・生徒や学生、進出企業等の若手人材に対して教育プログラムやシンポジウムなどの機会を活用し、教育委員会や進出企業・アカデミア等と連携をし、学齢等に合わせたより訴求力の高い広報コンテンツの構築に向けて積極的に取り組んでまいりたい。
【平野達司】
医療産業都市に微生物の能力を活用した新たな素材を生産するバイオものづくり関連企業、不要になった歯の歯髄幹細胞を痛んだ歯に移植する再生医療技術を実際に歯科治療で世界初で実用化した企業、3Dプリンターなどの国内のトップレベルの樹脂加工や切削加工を実施している企業、こういう先進的な技術の設備を備えた企業にも、子供たちに地元の企業の関心、シビックプライドの醸成、キャリア教育を含めた学習機会、教育委員会との協働によって神戸市内の小・中学生による医療産業都市進出企業の技術を実際に体験できる教育プログラムを実施してはいかがか
【西川企画調整局局長】
進出企業やアカデミアの研究者・技術者などの出前授業、スーパーコンピュータ富岳、進出企業の研究施設等へ校外学習、トライやる・ウィークの受入れ、様々な体験型の教育プログラムを展開している、今年度、特に教育委員会と出前事業は、探究的な学習、キャリア教育の観点も踏まえ、児童や生徒の興味・関心等に応えるものとなるよう調整を進めてきている。
少し具体的に御紹介させていただくと、実際やっています理科の授業、ワークショップ、クイズ形式で児童生徒と講師との双方向のやり取りを盛り込んだ授業、市内の中学校4校で、新たなプログラムを実施した、実際に生徒からは、神戸でそういう世界の未来を担うような研究が行われていることを知って驚いた、あとはふだんの授業で学習した知識が医療産業都市における研究開発にもつながっている、それで興味が湧いたといった意見が寄せられているところでございます。
今後、さらにこういう児童や生徒の興味・関心を引き出すことができるように事業のコンテンツの充実を図ってまいりたい。
また一方、進出企業に教育現場と連携した事業の実施、施設見学、体験事業の受入れについてアンケート調査をした結果、子供たちへの教育プログラムの提供は、既に前向きに取り組みたいという回答を多く寄せていただいている。企業と今後個々にどのような御協力がいただけるか具体的な調整に入っていきたい。
また、文化スポーツ局と青少年科学館のリニューアルを進めている。神戸医療産業都市の成果や進出企業の取組等を子供たちに分かりやすく伝えるコンテンツの制作に、ここは企業の協力もいただきながら取り組んでいる。リニューアル後には、ぜひ多くの子供たちに足を運んでいただきたい。
今後、出前事業、トライやる・ウィークの受入れ企業の拡大に取り組み、教育委員会と連携をし、教材の充実、出前授業等の機会の拡大に向けて、具体的に調整を進めてまいります。