toggle
2021-09-22

令和3年決算特別委員会(行財政局・市長室 第1分科会)2021年9月8日

令和3年決算特別委員会(第1分科会)行財政局・市長室への質疑に立ちました。質疑項目と内容につきましてお知らせいたします。質問項目は、以下の5項目です。                                                 

1.財政健全化と投資のバランスについて

2.区役所業務の民間委託について

3. デジタル人材の活用について

4.広報について

5.不当要求行為について

【質疑動画は、こちらです。】

http://www.kensakusystem.jp/kobeshikai-committee/video/R03/R030908-41-6.html

質疑詳細内容は、以下の通りでございます。御覧いただけますと幸いです。

1.財政健全化と投資のバランスについて

【平野】コロナの収束も見通せない状況の中,必要な事業は実施できるのか

【岩﨑行財政局長】令和2年度については,特例債の発行や財政調整基金の取崩しを行った結果,何とか実質収支の黒字は確保できている状態。成長プロジェクトも投資して,経済の好循環によって税源の涵養を図って,強い財政基盤を確立し、独自財源のみならず,財源手当のある有利な財源スキームを組みながら,行財政改革2025を着実に進めることで,業務改革,あるいはデジタルトランスフォーメーションによるコストの削減,経費の圧縮に努め,財源を確保し着実に執行していきたい。

【平野】健全化指標の実質公債費比率と,将来負担比率が,前年度を下回っているが,投資を進めると健全化指標は増加し、投資を行わなければ,まちの魅力を高めることができないので安定した所得や財産の維持、拡大につながらない。健全化指標を小さくさせ続けることは必ずしもいいことではないと考えるがいかがか?

【森川行財政局副局長】 投資を抑制すると健全化の指標は低減し,投資を抑制し続けると,まちの魅力が風化し続けることになる懸念はある。必ずしも健全化指標が著しく低いことが好ましいことではない。震災により,多額の市債を発行し,災害復旧事業に取り組んできた状況により,一時はかなり高い水準にあり資金調達等にも苦しむ状況であった。それを踏まえ,財政の健全と投資によりますまちの魅力向上,それによる税源の涵養もバランスを取り行政運営を行うことが非常に重要。

【平野】かなり努力をし財政改革をしてきたと思う。しかし,今回の新型コロナウイルスは見通しが見えない。市民の皆さんも大変不安に思っている。この社会情勢の変化に応じ,検証も若干必要ではないのか。支援や補助,そういったソフト的な事業が多い。ハード整備も,適切なタイミングで事業の検証を行うべき,現在の事業検証の流れと併せての見解は?

【森川行財政局副局長】事業検証の流れは、新たなハード整備の事業をやるに際し,大規模な財政負担を伴うとともに,施設の維持とか補修費などランニングにかかる財政負担も考慮する必要がある。具体的には,予算編成、その他の政策議論の場にて,所管課と行財政局,さらには関連する部局とか企画調整局の方にも入って,さらには市長・副市長も入っている中で,事業の必要性とか採算性,代替性,トータルコストにつき議論しながら,可否について判断をさせていただいているところ。一方で,既存事業は,タイミングが非常に重要だ,時代適合性とか利用状況,さらには建物の耐用年数,人口動態など,その中で課題を出して,転活用ができないのか,廃止が必要なのか,再整備に併せましてダウンサイジングをすることができないか,さらには,建て替えるのでなくて長寿命化することができるのではないか?など議論を行い,見直しを適宜行っている。ソフト施策だけではなく,長期にわたり財政負担が生じるハード施策にいても,必要な見直しをしていく。

2.区役所業務の民間委託について

【平野】 今年4月からの区役所電話交換業務の委託に関して,不満の声を多く聞いている。ビジネス・プロセス・アウトソーシングが適切な手順として実施されてたのか、問題に対してどのように認識して,どのような対策を,改善を図っていくのか。

【岩﨑行財政局長】正規職員がより住民サービスを向上できるようにするための施策なのに,逆に住民サービスが低下してしまっているのは本当に本末転倒で,本当に大変重く受け止めてまして,申し訳なく思っている次第。研修も,オペレーターの配置も,事前に1か月以上の研修を設け、基本事項の習得も実施し,業務の開始後も,監督職の方が配置され,オペレーターのサポート適用を行っている。オペレーターの研修指導の追加,業務所管課で作成している 対応用のデータのリバイスも実施してるが改善が図り切れてない実際の区役所とのやり取り、時間かかったりとなどあるので,委託事業者と,本庁,業務所管課、 区役所と連携し,どういう原因でそういうことになったのか検証した上で対策を講じていきたい。

【平野】兵庫区役所,北神区役所の市民課、保険年金医療課の業務委託について今,事業者が常駐して,同じく一定期間の準備期間を設けて,業務内容を把握をしてマニュアル作成を行って,体制を整えた上で委託していくと聞いている。兵庫区役所も今年の10月からスタートすると聞いてます。この窓口業務は市民の最前線ですので,電話交換業務のような問題が生じないように,十分な準備を行い,委託によって市民満足度が上がるように進めていただきたいがいかがか。

【久安行財政局副局長】 委託の実施には,例えば業務の一部に移行期間を設けることや,職員の人員体制について段階的に削減も視野に入れ,委託開始前の試行の運用の状況や引継ぎ状況などを踏まえ,市民サービスに影響が出ないようにスタートを切ってまいりたい

【平野】委託業務についてできる限り地元の事業者に委託をいただき,委託金額がその事業者の勤務されてる職員の方になるべく配分が行くように、また,市内在住の方を中心とした採用をしていただくなど,神戸市内経済の循環に貢献する取組が必要だと考えるが、いかがか。

【久安行財政局副局長】 委託の契約は,公募型プロポーザル方式によって事業者の選定を行った。評価の基準は、本社が神戸市内にある企業は全体の10%,支社、支店が神戸市内にある企業は全体の5%を加点,地元企業・準地元企業を優先して公募をしている。選定された株式会社パソナは神戸市内に支社を有する準地元企業このような地元企業・準地元企業を優先した公募,そして,事業者の地元優先の採用を求めていくことにつきましては,全区展開を行う際にも実施をしてまいりたい

3. デジタル人材の活用について

【平野】AIを活用できる人材の獲得が各自治体も激しくなっている中,各自治体も民間企業の人材を取り込んだりしている。神戸市はどのような人材獲得を取組をしているのか

【岩﨑行財政局長】民間人材,外部人材の登用は,デジタル化専門官を確保し,全庁的な業務改革のプロジェクトマネジメント,幹部層へのデジタル化,ICTに関するアドバイス,実務的な貢献し非常に活躍。職員全体のデジタルリテラシーの向上にもつながっていっている。今後,任期付職員,非常勤職員,採用をジョブ型雇用として位置づけ,募集条項を一元化した上で,職務を掲載することで募集し、今年度10月には6人体制。DXの人材育成コースを創設し,デジタル戦略部に配属しながら,兼務で各部局でも仕事し研修もし人材を育成する多層的な取組によりデジタル人材を確保していきたい。

4.広報について

【平野】 市長会見の資料、直感的に分かりやすい視覚的なイメージを入れることにより文字だけではなく見てる方の頭に入ってくる対応が必要ではないか。

【大畑市長室長】 できるだけ市民に分かりやすいシンプルな表現で留意をしている。データの活用,医療現場の生の動画も組み合わせ努力はしている。市民や事業者の方に正確な情報を端的に,直感的に分かるように伝えていくような工夫は,引き続き努力してまいりたい。

【平野】 これから必要な人に必要な情報を行政から能動的に提供するプッシュ型の広報というのも推進していくことになるその中でホームページも視覚的に分かりやすいように,ピクトグラムやイメージ写真など直感的に分かりやすい広報も必要,神戸市のホームページも,今後構築されるスマートシティポータルサイトと連携し,活用していく必要があるその広報についてはいかがか?

【多名部市長室広報戦略部長兼広報官】 ニーズが高い新型コロナあるいはワクチンのページは,ピクトグラムアイコン,グラフ,動画,直感的に探している情報にたどり着きやすい方向で対応している。今後も視覚イメージで分かりやすくしていくとともに,あと,ログイン方式を採用して,登録した方には興味・関心に応じて情報をプッシュ型でお届けできる仕組みもつくっていきたい。あと,今後構築予定のスマートシティポータルサイトにも同様の機能を構築する予定である。

【平野】 スマートシティポータルサイトのログインとの違いを明確にしていただく必要がある。神戸市のホームページは、神戸市民だけではなく市外の方からも見られる,ログイン機能が本当に必要か。ログイン機能が必要なのは,スマートシティポータルサイトのほうが必要だ、市民に混乱が生じないようにお願いしたい

5.不当要求行為について

【平野】不当要求行為から職員を守る取組について法務監察専門官の昨年の相談件数が114件,これ職員の方が,不当要求,悪質クレームというのは隣り合わせだと感じています。ただ,この行為が重なっていけば,組織や職員の方がそれぞれ萎縮してしまって,柔軟な行政運営ができなくなってしまうことを危惧してます。各局室が柔軟に連携して,職員1人1人が失敗を恐れずにチャレンジする組織への転換というのが必要だ,これからどのような対策で展開するのか,あわせて,逆の行為もあるのではないか?市民の要求が正当な内容で,誠実でない職員の方が不当要求としてみなされてしまったケースはあってはならない。この不当要求の判断基準について,慎重に運用して,市民の要求に対して公平性をもって対応すべきだと思うが、いかがか?

【岩﨑行財政局長】 不当要求行為については,コンプライアンス条例に基づいて事務執行し,現職の県警職員に昨年度まで法務監察専門官として個別相談,電子掲示板での情報提供,記録の重要性等,ノウハウを頂き,それにより対応もでき対応ノウハウも蓄積してきてる。これを着実に進め,公平性の確保をしないといけないというのもコンプライアンス条例上に位置づけられてますので,しっかり社会通念上合理的と言える内容かどうか,合理的な手段によるものかという観点から,しっかり通報についても精査した上で判断をしていきたいと考えています。

 

関連記事