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2022-07-26

令和4年 経済港湾委員会(6月20日) (港湾局・経済観光局質疑)

 

 

神戸市におけるブルーカーボンの取り組みについて質疑いたしました。

 

○副委員長(平野達司)
兵庫運河は兵庫漁協、浜山小学校の児童・生徒と、地域の支援をいただきながら、アサリの実証実験が進んでいる。2年前に人工干潟も整備さ、ブルーカーボンにつながるアマモの育成も進んでいる。水質も改善されて、魚も寄ってきて、兵庫運河の環境、すごくよくなってきてます。
  5月14、15で25時間調査を現地で実施、そのブルーカーボンにつながるアマモの生育域が広がっていた、また人工干潟に1平方メートル当たりのアサリが平均で98個、最大で175個も確認された。地引き網でアナゴも見つかった状況。
さらに6月16日、子供たちと一緒に生き物調査を実施しそこにタコが兵庫運河で初めて見つかった。この取組、兵庫漁協、浜山小学校、兵庫運河を美しくする会など、積極的に参加され、国交省、神戸市、地域と行政が一体となった環境改善に取り組んでいるのは、意義が高いものだと感じている。
 兵庫運河を所管する港湾局として、この環境活動について、どのように評価されているのか

○長谷川港湾局長 
兵庫運河において、地域の方、様々な方々が関わっておられるこの方々の兵庫運河へのまず熱い思いと、こういう里海の再生にかける熱意に、まず圧倒されているところ。
非常に兵庫運河は水質が悪かった所がここまで改善できたのは、地域の方の御尽力、御努力の成果だと思う、この辺りについては非常に感謝を申し上げたい。
  私も、兵庫運河においては、実は20年ぐらい前から兵庫運河に少しずつ関わっております。当時はまだ水質の状態がよろしくなかったので、今の組合長は、当時まだバイオの力を使いながら水質浄化できないか、そんな取組をされてた記憶がございます。そういう1つ1つの取組が、今の兵庫運河の水質改善につながっていると考えています。
  また、アマモ、アサリ、こういうアマモが生息するのも、これはかなりの御努力の成果だと思う。実はアマモは神戸港でもなかなか広域の中ではほぼ見れないもの。一番きれいな海でいきますと舞子でしか実はアマモがなかなか見れないというのが現状だ。
多分、そこから種を取ったり、そこのアマモを活用して現地に移植をしたり、種をまいたりして、今のきちっとした成果になってるんだと思います。また、アサリも、やはり天然でこれだけのアサリがいる所というのは限られている、やはりこれもこの自然環境が極めて兵庫運河は高い状態になっていることを示している。
  実はかなり貴重なものでニナっていうのがあるが、これは実はカワニナというのが川に住んでいるニナですが、これは蛍が飛び交うような非常にきれいな水質の所でしか生息しないものです。実はこのニナは海の中で育つニナって極めて貴重でございまして、大阪のほうを調べても、実はここの兵庫運河しかいないと専門家の方から聞いている、非常にすばらしい所だ。また、この環境学習においても、実は県立の非常にすぐれた高校生の皆さんも、この兵庫運河を訪れて、実際の研究をされていると聞いています。ですから、非常にレベルの高い、学習拠点と研究拠点になっているイメージが私にはございます。ここまで先進的なエリアになった兵庫運河をつくっていただいた地域の皆様方に、本当に感謝を申し上げたいと思います。これからも私どももここをますますの発展をさせていきたいと思いますので、どういった形で一翼を担っていけるのかというのは、引き続き検討してまいりたいと思います。
  以上です。

○副委員長(平野達司) 
 まさに今のこの環境の状況を持続可能に続けていかないといけないと思っており、研究していただいている大学の先生だったり、高校生も私も存じておるんですけども、まずそれと併せて、子供たちに環境授業、意識を高めていく必要もあると思ってます。これが次世代の子供たちに持続可能につながっていくと思っているが、実際に浜山小学校の子供たちも、環境意識はすごく高まってまいる、さらにその浜山小学校の子供たちの保護者まで意識が高まってます

  教育委員会への質疑を通して、浜山小学校以外の小学校にも、浜山小学校と同じような環境授業が広げられないかと検討していただいおり、あとヴィッセル神戸と初めてのコラボも、6月26日の日曜日に子供たちを対象にした神戸港わくわく環境調査教室という環境授業を含めて、ブルーカーボンの取組も一緒にヴィッセル神戸の試合の前に開催されることにもつながってきた。
子供たちにもこの環境の意識を高めていくのに、港湾局は、今、小学校、中学生に港湾施設の体験見学をする、神戸・みなと体験をされている、小・中学生を対象に配付している副読本を通じて、兵庫運河の豊かさだったり、先ほどお話のあった神戸空港島の傾斜護岸ですね、そういった所の環境についてもPRしていく必要があるのではないか?

○川中港湾局副局長 港湾局では、海事人材の育成の事業の1つとして、港湾施設の見学や乗船体験を行う、神戸・みなと体験を実施している。また、今年度は見学体験プログラムとして、新たに内容を刷新して、神戸港バックヤードツアーと題して参加者募集を行うなど、広報の強化にも取り組んでいるところ。特に脱炭素を目指す取組への機運が高まる中、港湾局としても兵庫運河の豊かさや、神戸港の環境施策を学ぶ機会を創出することは、非常に重要であると考えている。
  兵庫運河のプロジェクトはもちろん、神戸空港の護岸でも藻場が形成されていることから、委員提案の神戸・みなと体験において、神戸港の環境へ取組を実際に体験していただくプログラムを設けることができるよう、今後、地元の団体と協議を進めていきたい。副読本についても、次回の刷新するタイミングに合わせて、特集を組むなど、子供たちへの環境意識を高める取組も引き続き実施していきたい。
  
○副委員長(平野達司) 
ぜひ進めていただきたい。
先日、世界一受けたい授業というテレビ番組で、神戸空港島の傾斜護岸のアマモが放送されました。実際にブルーカーボンにつながる取組、神戸空港、神戸港の所をもっとPRしていかないといけないのではないか。
実際に神戸港というのは、やはり世界につながる貿易港、港湾港が、あまりにもイメージが強過ぎて、海の豊かさが、まだまだ知られていない、カーボンニュートラルポートの形成、これを神戸港として進めていく上に当たって、兵庫運河をはじめとするそのブルーカーボンの取組、これをPR動画を作っていただいて、もっと発信すべきじゃないか。

○長谷川港湾局長 
私もテレビの放映を見ました。空港島の藻場の状況であったり、海の豊かさの状況が紹介されておりました。非常にこういうことがテレビで放映されるのは、非常にうれしいことだと思います。
 委員御指摘のとおりで、PRの方法は、私も必要だと思います。どういう形のPRがいいのかというのは、一般的にSNSなどPRの方法があるが、どういうものをうまくPRできるのかは、やはり動画、写真、いろんなものを組み合わせながら、うまくこの環境の海の豊かさを、うまく表現できるやり方ついて専門家の方を入れて、コンテンツを整理し、作って、御意見を聞きながらいろいろと情報発信に努めたい。一定の何かができましたら、SNSであったり、デジタルサイネージを利用するとか、広報媒体としても、ヴィッセル神戸と連携できているのは非常にすばらしいことで、そういうお力もお借りしたり、いろんな手段を講じながらPRをしてまいりたいと思います。
  
○副委員長(平野達司) 動画の質も大変重要ですので、場合によったら文化スポーツ局の宮道副局長にも御協力いただく必要もあるのでは思いますが、きれいな動画を作っていただいてPRできればと思いますし、それができれば実際に昨年認証されたブルーカーボンによるCO2削減量を、購入したJブルークレジットとして購入された企業が、そういった部分のPRというのを、その動画を使って、自社でPRしたりすることで神戸港のブルーカーボンが広がっていくのではないか、ぜひ進めていただきたい。
  
 そのブルーカーボンを進める具体的な方法として、今、港湾局としてカーボンニュートラルポートの形成をしていくために、ブルーカーボンの取組が非常に大切だと思うが、兵庫運河、空港島、ポートアイランドの第2期の西護岸、そこだけではなく、神戸の海岸線の総延長が138キロあると聞いてますので、それだけ海に接している所にアマモの種を広げて、藻場を形成していくべきではないか。阪神高速湾岸線西伸部が工事中であるが、そこの橋脚の足元に傾斜護岸で砂地をつくって、アマモを形成していくことができれば、よりブルーカーボンにつながるんのではないか。当然ながら、船舶の運航に影響する所にはできませんが、できる所があれば、関係事業者さん、漁協さん、あとは栽培漁業センターとも連携をしながら進めていただきたいがいかがか。

○松木港湾局副局長 
兵庫運河、空港島、ポートアイランド2期の西護岸以外でも広げてはとのことですが、確かに海岸延長、神戸港138キロあり、そこをいきなりは難しいが、湾岸道路西伸部において何かできないかと考えている。今後、本格的に実施され、整備されていくので、この機会を捉まえ、工事の中で藻場の形成など、環境に配慮した整備についてどうできるか、国への働きかけ、漁業者、地域の方々、それと栽培漁業センターを所管する経済観光局の方々とも連携して、検討していきたい。
  

○副委員長(平野達司) ありがとうございます。海と山が育むグローバル貢献都市と神戸もうたっていますので、ブルーカーボンにぜひ力を入れていただき、研究している高校生、大学生、そして大学も連携し、小学生に対して教育も含めて進めていくことにより、持続可能なものにしていきたい。それが続いていけば、最終的には全国アマモサミットを神戸に誘致という形ができんではないか思っています。そういう形で目標を持って進めていければと思います。



経済観光局


○副委員長(平野達司) 
栽培漁協センターについて、NPO法人のALLKOBEさんから御寄附があり、栽培漁業センターに、アマモの種の栽培計画が進んでいると聞いているが、ぜひ成功してほしいと思っていますが、この計画の進捗状況と、今後のスケジュールについて状況は?

○安岡農政担当局長
 アマモの栽培は、昨年度漁業者さんから、栽培漁業センターに対し、藻場の造成に使用するアマモの種苗生産ができないかと御相談がありました。藻場の造成は、稚魚の育成の場となり、栽培漁業センターで生産した稚魚の放流効果の向上につながる取組であることから、今年度から、アマモの栽培試験を行うことにいたしました。
  現在の進捗状況は、5月に漁業者、神戸農政公社と、NPO法人様、神戸市で協議し、アマモの栽培試験用の種を確保し、既にアマモの栽培をしている市内の漁業者と連携して栽培試験に取り組むことで、意識の共有を図っているところ。
  今後のスケジュールは、陸上でアマモの栽培実績のある他都市への視察を行い、今準備を進めているところ、種まきの適正な時期が10月頃と聞いておりますので、この際に栽培漁業センター内で、水槽でアマモの栽培を開始する、それがまた、この事業が成功するというために今準備を進めているところ。

○副委員長(平野達司)
 アマモは、ブルーカーボンの生態系にかなり貴重な存在であり、ブルーカーボンもグリーンカーボンと比べると25倍のCO2の吸収力があると聞いてます。これをきっかけに、アマモの種の栽培が成功すれば、ブルーカーボン大きく神戸市としても進めれるのではないかと思いますので、栽培漁業センターの今後の方向性として、そのアマモの栽培についても力を注いでいく必要があると考えるがいかがでしょうか。

○安岡農政担当局長 
 アマモ含めてブルーカーボンは、我々も経済局も非常に重要なことと認識しており、これまでも観光局、港湾局と一緒にブルーカーボンの推進をしてきたところ。
  栽培漁業センターとしての観点は 例えば漁業振興の観点からは、非常にブルーカーボンは魚介類の産卵や稚魚の育成の場としては非常に重要であると認識しており、そのためにもアマモの種苗生産は必要だと考えてございます、適正時期の10月から栽培試験に取り組み、ブルーカーボンの拡大に向けて治験を深めて、実験を進めていきたい。

○副委員長(平野達司) 
 神戸市の海岸線の総延長が138キロありますので、傾斜護岸があれば、そのアマモの種を栽培できれば、そちらに植えていくことによって、神戸市全体的にブルーカーボンにもつながっていくと思います。兵庫運河をきっかけに大学の教授、大学生を交えて、小学生にも教えていく環境授業がなされている、それを持続可能につなげていく必要があると思いますので、続けていって、最終的には、全国アマモサミットを神戸でできればと思っておりますので、ぜひとも栽培漁業センター含めてよろしくお願いいたします。

 
 
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